東京都の内装工事の建設業許可を取得したいです。

相談者:A株式会社 鈴木社長

東京都の内装工事の建設業許可が必要です。うちの会社は、建設業がメインではないので、500万円という金額を超える工事は年に数回しかありません。いままで建設業許可のことは特に意識していなかったのですが、どうやら許可がないと法律違反になってしまうようです。急いで許可を取得しないと、会社として、まずいことになりそうなのですが…

回答者:行政書士

内装工事の建設業許可を取得したいとのこと。ぜひ、弊所にお任せください。店舗内デザイン・内装設計・イベントの企画運営など、工事を専門にやっている会社ではなくても、少額の改修工事を請負うことはありますね。まずは、鈴木社長の会社が、建設業許可の要件を満たしているいか否かを確認させて頂きます。

ご相談者であるA株式会社の鈴木社長以外からも

✅ デザインや設計がメインなので、建設業許可の取り方がわからない

✅ ショールーム・展示スペースの改修にも許可が必要?

✅ 店舗管理会社なので、額の大きい工事は年に数件しかないのですが…

という相談を受けることがよくあります。「内装リフォームを専門に行っている」「町の工務店として親の代から建設業を営んでいる」というケースと異なり、建設業許可の仕組みや取り方について、馴染みのない方が多いようです。

  • 500万円を越える工事は、年に数回しかない
  • 500万円を越えないように、請求書を分けて発行している
  • 工事がメインの業務ではないので、許可が必要だと思わなかった

というように、「建設業許可を持ってください」「建設業許可が必要です」と言われても、いまいち、ピンと来ないのも無理はありません。慌ててインターネットを検索し、情報収集をしていたところ、このページにたどりついたという人もいるのではないかと思います。

建設業法では、500万円以上の工事を請負・施工する際には、建設業許可が必要であると定められています。年に数回しかなかったとしても、請求書を分けて発行していたとしても、建設業がメインではない会社であったとしても、500万円以上の工事を施工するには、建設業許可が必要になってくるのです。

このページでは、相談者の鈴木社長の相談にお答えする形で、東京都の内装工事の建設業許可について、許可取得のための要件を解説させて頂きます。

経営業務管理責任者の要件

まず、建設業許可を取得するには「経営業務管理責任者」の要件を満たす人が必要です。「経営業務管理責任者」とは、建設業許可業者における建設業部門の最高責任者のことを言います。工事の請負・施工には、大きな金額が動くのと同時に、工事を施工する課程の安全や、建築物などの完成品の品質が大事になってきます。そのため、過去の経営経験を重視し、一定の要件を満たす人にしか、許可を与えないという制度を取っているのです。

この経営業務管理責任者の要件を満たすには、次の(ア)(イ)(ウ)のすべてを満たす必要があります。

  • (ア)申請会社の常勤の取締役であること
  • (イ)取締役(又は個人事業主)として5年以上の経験があること
  • (ウ)上記の5年間、建設業をおこなっていたこと

以下では、(ア)(イ)(ウ)の条件を1つずつ見ていくことにします。

(ア)申請会社の常勤の取締役であること

(常勤)

経営業務管理責任者は、申請会社(=これから建設業許可を取得しようとする会社)に「常勤」していなければなりません。「申請会社以外の会社」に常勤しているのに、申請会社の経営業務管理責任者になることはできません。申請会社に常勤しているか否かは

  • 健康保険証
  • 健康保険、厚生年金保険の標準報酬決定通知書
  • 厚生年金被保険者記録照会回答票
  • 住民税特別徴収税額通知書(納税義務者用)
  • 法人用確定申告書の役員報酬一覧

などによって証明することになります。

(取締役)

経営業務管理責任者になるには、申請会社の常勤の「取締役」である必要があります。代表取締役が経営業務管理責任者になることが多いですが、平取締役であっても問題ありません。一方で、「監査役」は、経営業務管理責任者になることはできません。経営業務管理責任者は、建設会社で「経営の意思決定を行う人」である必要があるからです。

例外的に、取締役ではない執行役員の地位で、経営業務管理責任者になることができる場合もあります。ただし、部長や課長などの役職では、「建設業の経営に関与している」とは言えないため、経営業務管理責任者になることが難しいのが現状です。

(イ)取締役(又は個人事業主)としての5年以上の経験があること

(取締役としての5年以上の経験)

取締役としての5年以上の経験は、登記簿謄本を取得することによって、確認することができます。取締役としての5年以上の経験は、申請会社における経験である必要はありません。例えば、A株式会社で建設業許可を取得しようとするケースにおいて、Xさんが、過去にB株式会社の取締役として5年以上、B社の経営に関与していた場合、Xさんは、(イ)を満たすことになり、A社の経営業務管理責任者となることができます。

申請の際には「XさんのB社での取締役としての5年以上の経験」を証明するため、B社の登記簿謄本を提出し、XさんがB社の取締役に就任していた期間を証明する必要があります。

(個人事業主としての5年以上の経験)

個人事業主としての5年以上の経験は、税務署に提出している確定申告書によって証明します。あくまでも個人事業主としての経験であることが必要ですので、「勤務先から給与の支払い」を受けていたりすると、個人事業主ではない(他の会社の社員である)という判断をされてしまうことがあります。

(ウ)上記の5年間、建設業をおこなっていたこと

「(イ)の取締役(又は個人事業主)としての5年以上の経験」は、どんな業界でもよいわけではありません。例えば、製造業、飲食業、IT業など、さまざまな業種がありますが、(イ)の5年間は、「建設業をおこなっていた5年間」でなければなりません。

(建設業許可を持っていない会社での取締役としての5年の経験)

建設業許可を持っていない会社での取締役としての5年の経験を証明しようとする際には、その5年間の

  • 工事請負契約書
  • 工事の注文書
  • 工事の請求書+入金記録

のいずれかを用いて、実際に5年間、建設業をおこなっていたことを証明する必要があります。(イ)の5年間は、あくまでも建設業に関する経営経験でなければならないのです。申請の際には、建設業をおこなっていたことの証明として、工事請負契約書などを5年分提出する必要があります。

(建設業許可を持っている会社での取締役としての5年の経験)

まれに、建設業許可を持っている(持っていた)会社で、取締役としての経験が5年以上ある人がいらっしゃいます。たとえば、A社の経営業務管理責任者になろうとするXさんが、実は、建設業許可を何十年も前から持っている大手ゼネコン(B社)の取締役として長年就任していたようなケースです。

このような場合には、A社が建設業許可を申請する際には「XさんがB社の取締役に就任していた期間、B社が建設業許可を持っていたこと」を証明できればよいので、上記のような「工事請負契約書」「工事の注文書」「工事の請求書+入金記録」は必要ありません。この場合、B社の建設業許可通知書や建設業許可申請書の副本、変更届出書の副本が「(ウ)上記の5年間、建設業をおこなっていたこと」の証明資料になります。

専任技術者の要件

続いて、建設業許可を取得するには「経営業務管理責任者」の要件を満たす人以外に、「専任技術者」の要件を満たす人も必要です。「専任技術」とは、営業所ごとに専任で配置しなければならない技術者のことです。これは、建設業を営む上で技術的な能力を確保するための制度です。「経営業務管理責任者」と「専任技術者」は、別々の人である必要はありません。

一人親方のように代表者が「経営業務管理責任者」と「専任技術者」を兼ねているケースもあれば、大手企業のように「経営業務管理責任者」と「専任技術者」を分けて登録している会社もあります。また、「専任技術者」は「経営業務管理責任者」と違って、取締役である必要はありません。会社に常勤している社員であれば、専任技術者になることができます。

この専任技術者の要件を満たすには、次の(1)(2)(3)のいずれかの条件を満たす必要があります。

  • (1)施工管理技士などの資格者
  • (2)特殊な学科の卒業経歴+3~5年の実務経験
  • (3)10年の実務経験

以下では、(1)(2)(3)の条件を1つずつ見ていくことにします。

(1)施工管理技士などの資格者

相談者であるA株式会社の鈴木社長が取りたい建設業許可の業種は、内装工事でした。内装工事の専任技術者になることができる資格の代表的なものは、以下の通りです。

  • 一級建築施工管理技士
  • 二級建築施工管理技士(仕上げ)
  • 一級建築士
  • 二級建築士

鈴木社長自身が上記の資格を持っていればもちろんのこと、社内に上記の資格を持っている社員がいれば、その人を専任技術者にすることによって、内装工事の建設業許可を取得することはできそうです。

(2)特殊な学科の卒業経歴+3~5年の実務経験

「(1)の資格を持っていないと、内装工事の専任技術者になることができない」というわけではありません。仮に資格を持っていなかったとしても、「特殊な学科の卒業経歴」と「3~5年の内装工事の実務経験」があれば、内装工事の専任技術者になることができます。

(特殊な学科の卒業経歴)

「特殊な学科」とは、「普通科」以外の「土木科」「環境科」「建築科」「電気科」など、建設業に特化した学科のことを指します。これらの学科のことを「指定学科」ということもあります。内装工事の許可を取得する場合

  • 建築学
  • 都市工学

の2つの学科が「指定学科」に該当します。

(3~5年の実務経験)

高校(専門学校を含む)の建築学または都市工学を卒業している人は、5年の内装工事の実務経験を証明することによって、内装工事の専任技術者になることができます。大学の建築学または都市工学を卒業している人は、3年の内装工事の実務経験を証明することによって、内装工事の専任技術者になることができます。なお、今回、鈴木社長からの相談は、内装工事の建設業許可を取りたいというものでしたので、証明する実務の経験は「内装工事」に関するものである必要があります。

(3)10年の実務経験

「(1)の資格」「(2)の卒業経歴」のいずれもない場合、専任技術者になるには10年の実務経験を証明しなければなりません。東京都の建設業許可を取得する場合、実務経験の証明を、「内容の証明」と「在籍の証明」の2つに分けて考える必要があります。

(①内容の証明)

まずは、実際に10年に渡って工事を施工してきたことの証明をする必要があります。内装工事の専任技術者になりたいのであれば、内装工事の実績を証明しなければなりません。資料としては

  • 内装工事の工事請負契約書
  • 内装工事の注文書
  • 内装工事の請求書+入金記録

を使って、内装工事を請負・施工していた実績を証明することになります。

(②在籍の証明)

続いて、必要なのが10年間の在籍の証明です。内装工事を行ってきた上記の10年間、本当にその会社に在籍していたのか?の証明が必要になります。この在籍の証明は、厚生年金記録照会回答票で行うことが多いです。

たとえば、専任技術者になろうとするYさんが、10年間A社に在籍していたのであれば、A社の「内装工事の工事請負契約書」「内装工事の注文書」「内装工事の請求書+入金記録」でYさんの内装工事の実務経験の内容を証明し(①)、かつ、厚生年金被保険者記録照会回答票で10年以上前からYさんがA社の厚生年金に加入していることを証明し、YさんがA社に10年以上、在籍していたことを証明する(②)のです。

仮に、Yさんが頻繁に転職を繰り返していたらどうでしょう。「最初の5年間はC社に勤務」「次の2年間はB社に勤務」「現在までの3年間はA社に勤務」という場合です。

この場合、

  • 最初の5年間はC社の工事請負契約書などで内装工事の実績を証明
  • 次の2年間はB社の工事請負契約書などで内装工事の実績を証明
  • 現在までの3年間はA社の工事請負契約書などで内装工事の実績を証明

し(①)、かつ、厚生年金記録被保険者記録照会回答票で、上記期間実際にC社、B社、A社に、それぞれ在籍していたことを証明する(②)ことになります。

東京都の内装工事の建設業許可を取得したいとお考えの人へ

行政書士

弊所に手続きを依頼するかどうかは別として、ご要望に応じて、事前予約制の有料相談を実施させて頂きますが、いかがでしょうか?「許可を取得できるのか否か」「何を準備すればよいのか」「最短でいつなら許可がとれるのか」という疑問点について、御社の現在の状況に合わせて、きめ細やかにご回答させて頂きます。

□ 「経営業務管理責任者」や「専任技術者」の要件

□ 必要な資格や卒業学科

□ 実務経験の証明方法

など、内装工事の建設業許可を取得するために必要と思われる事項を一通り説明してきましたが、概要はお分かりいただけましたでしょうか?きっと、「建設業許可が必要らしい…」という事実を目の当たりにして、さまざまな方法で、情報を収集していることでしょう。

このページの冒頭にも書きましたが、「内装リフォーム業を専門に行っている会社」や、「建設工事の売上が会社の売上のほとんどを占めている建設業者」であればまだしも、「デザインや設計を主としている会社」や「ショールームや展示スペースの改修を手掛けている会社」にとっては、建設業許可の仕組みを理解するのは、とても難しいことだと思います。

建設会社の中には、社員に資格試験の受験を奨励したり、技術資格保有者を率先して募集したり、建築科・土木科などの卒業生を積極的に採用して、工事の技術者を確保している会社もあります。しかし、建設工事がメインでない会社にとって、そのような人材確保は、難しいことでしょう。また、いきなり建設業許可が必要であるといわれても、「経営業務管理責任者ってなに?」というように、なかなか理解が進まないのが現状だと思います。

行政書士法人スマートサイドは、東京都の建設業許可取得を専門に扱っている行政書士事務所です。文京区小石川(東京ドームのすぐそば)にあるため、都内であればどこからでも交通の便のよい場所に位置しています。

弊所では、

✅ 建設業許可をどのように取得していいかわからない

✅ そもそも許可要件を満たしているのか判断ができない

✅ 許可制度を理解しようとしても難しすぎてついていけない

という人のために、事前予約制の有料相談(1時間11,000円)を実施しています。「許可要件を問題なく満たしているので、建設業許可を簡単に取得できる」ということであれば、弊所のサービスをご利用いただく必要はないかもしれません。しかし、「自分の会社の取締役が、経営業務管理責任者の要件を満たすのか微妙」という人や「10年の実務経験を証明するための資料の準備ができない」という人もいるかと思います。

そんな時は、ぜひ、東京都の建設業許可取得の専門家である行政書士法人スマートサイドの「事前予約制の有料相談」をお申込みください。相談者1人1人への適切な対応・質の高い面談時間の確保という見地から有料とさせていただいております。御社が、建設業許可を取得できるのか?どんな資料が必要か?などについて、御社の状況に合わせて、きめ細かくご提案をさせて頂きます。

ご相談の予約・お問い合わせ
  • 手続きに関する電話での無料相談は承っておりません。 質問や相談は、すべて事前予約制の有料相談をご案内させて頂きます。
お電話でのご相談の予約

「建設業許可のホームページを見た」とお伝えください。

受付時間:平日7:00-15:00(土日祝休み)
メールでのご相談の予約・お問い合わせ

    選択してください必須
    相談者1人1人への適切な対応、質の高い面談時間の確保の見地から、ご要望に応じて、1時間11.000円の有料相談を実施しています。

    このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

    行政書士法人スマートサイド(以下、「当社」という。)は,ユーザーの個人情報について以下のとおりプライバシーポリシー(以下、「本ポリシー」という。)を定めます。本ポリシーは、当社がどのような個人情報を取得し、どのように利用するか、ユーザーがどのようにご自身の個人情報を管理できるかをご説明するものです。

    【1.事業者情報】
    法人名:行政書士法人スマートサイド
    住所:東京都文京区小石川1-3-23 ル・ビジュー601
    代表者:横内 賢郎

    【2.個人情報の取得方法】
    当社はユーザーが利用登録をするとき、氏名・生年月日・住所・電話番号・メールアドレスなど個人を特定できる情報を取得させていただきます。
    お問い合わせフォームやコメントの送信時には、氏名・電話番号・メールアドレスを取得させていただきます。

    【3.個人情報の利用目的】
    取得した閲覧・購買履歴等の情報を分析し、ユーザー別に適した商品・サービスをお知らせするために利用します。また、取得した閲覧・購買履歴等の情報は、結果をスコア化した上で当該スコアを第三者へ提供します。

    【4.個人データを安全に管理するための措置】
    当社は個人情報を正確かつ最新の内容に保つよう努め、不正なアクセス・改ざん・漏えい・滅失及び毀損から保護するため全従業員及び役員に対して教育研修を実施しています。また、個人情報保護規程を設け、現場での管理についても定期的に点検を行っています。

    【5.個人データの第三者提供について】
    当社は法令及びガイドラインに別段の定めがある場合を除き、同意を得ないで第三者に個人情報を提供することは致しません。

    【6.保有個人データの開示、訂正】
    当社は本人から個人情報の開示を求められたときには、遅滞なく本人に対しこれを開示します。個人情報の利用目的の通知や訂正、追加、削除、利用の停止、第三者への提供の停止を希望される方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

    【7.個人情報取り扱いに関する相談や苦情の連絡先】
    当社の個人情報の取り扱いに関するご質問やご不明点、苦情、その他のお問い合わせはお問い合わせフォームよりご連絡ください。

    【8.SSL(Secure Socket Layer)について】
    当社のWebサイトはSSLに対応しており、WebブラウザとWebサーバーとの通信を暗号化しています。ユーザーが入力する氏名や住所、電話番号などの個人情報は自動的に暗号化されます。

    【9.cookieについて】
    cookieとは、WebサーバーからWebブラウザに送信されるデータのことです。Webサーバーがcookieを参照することでユーザーのパソコンを識別でき、効率的に当社Webサイトを利用することができます。当社Webサイトがcookieとして送るファイルは、個人を特定するような情報は含んでおりません。
    お使いのWebブラウザの設定により、cookieを無効にすることも可能です。

    【10.プライバシーポリシーの制定日及び改定日】
    制定:令和6年7月1日

    【11.免責事項】
    当社Webサイトに掲載されている情報の正確性には万全を期していますが、利用者が当社Webサイトの情報を用いて行う一切の行為に関して、一切の責任を負わないものとします。
    当社は、利用者が当社Webサイトを利用したことにより生じた利用者の損害及び利用者が第三者に与えた損害に関して、一切の責任を負わないものとします。

    【12.著作権・肖像権】
    当社Webサイト内の文章や画像、すべてのコンテンツは著作権・肖像権等により保護されています。無断での使用や転用は禁止されています。

    ページトップへ戻る