✅ 知り合いの社長が、経営業務管理責任者の要件を満たしているらしい
✅ どうしても建設業許可を取得しなければならないが、経管が見つからない
✅ 経営者仲間に相談したら、要件を満たしている人を紹介してくれるらしい
ということで、建設業許可を取得するための、経営業務管理責任者の要件で苦労している人は非常に多いです。建設業許可を取得する際に、どうしても、必要な要件として「経営業務管理責任者の要件」があることは、ご存知の方も多いかもしれません。「取締役としての経験や個人事業主としての経験が5年以上ないと建設業許可を取得することができない」ということを聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
そんな「経営業務管理責任者」の要件ですが、自分の会社に要件を満たす人がいないのであれば、要件を満たす人を外部から招き入れ取締役になってもらうしか方法がありません。では、要件を満たせば、どんな人でも「経営業務管理責任者」になることが出来るのでしょうか?
このページでは、よくある相談として、他の会社の代表取締役を自分の会社の経営業務管理責任者として、建設業許可を取得することができるか?について、掘り下げて検討していきたいと思います。
A社 | これから建設業許可を取得したい会社 |
---|---|
Xさん | 経管の要件を満たすが、B社の代表取締役でもある人 |
このような許可申請の仕方は、よくあることです。Xさんが、現役を引退し、どこの会社の所属にもなっていないようなケースだと特に問題はありません。しかし、仮にそのXさんが、ほかの会社(B社)の代表取締役に就任していたらどうでしょう?Bさんは、Bさんで、自分の会社を経営しているといったようなケースです。
A社の経営業務管理責任者になるXさんは、あくまでもA社の常勤取締役でなければなりません。一方で、Xさんは、B社の代表取締役でもあるわけですから、当然、B社の代表取締役であるXさんは、B社に常勤していると考えるのが普通です。そうすると、Xさんは、A社にもB社にも常勤しているということになりますが、1人の人間が、2つの会社に常勤するということは、あり得ないため、つじつまが合わなくなってしまいます。
建設業許可の要件である経営業務管理責任者は、申請会社であるA社に常勤している取締役でなければなりませんが、『「申請会社の経営業務管理責任者」と「他社の代表取締役」は兼任できない』というルールがあったとしたら、A社が建設業許可を取得するのは難しくなりそうです。
実際、どの行政庁も「経営業務管理責任者が他社の代表取締役であること」を認めていないようです。手引きにはそのような記載がないので、あくまでも弊所の経験に基づく話になりますが、
■ 登記簿謄本から、経営業務管理責任者がほかの会社の代表取締役を兼任していることが判明した事案
■ 経営業務管理責任者の略歴書からほかの会社の代表取締役を兼任していることが発覚した事案
で、申請も認めてもらうことができないケースがありました。経営業務管理責任者になるためには、取締役としての経験が5年以上必要です。この取締役としての5年以上の経験を証明するためには、履歴事項全部証明書が必要です。この履歴事項全部証明書によって、現在も他社の代表取締役であるという事実が判明することもあります。また、「経営業務管理責任者の略歴書」は、申請する際に必須の書類です。この略歴書の記載から他社の代表取締役であるという事実が判明することがあります。
それでは、このまま、建設業許可の取得をあきらめるしか方法がないのでしょうか?このままあきらめるとしたら、いつまで経っても、建設業許可を取得できそうにありません。そこで、以下、弊所が考える「取りうる方法」を3つご紹介させて頂きます。
<1つ目の方法>
まず1つは、他の会社の代表取締役を辞任してもらうという方法が考えられます。経営業務管理責任者は、A社の常勤の取締役として、A社の建設業部門における最高責任者の地位になければなりません。そのような地位にあるXさんが、ほかの会社(B社)の代表取締役も兼ねているというのは、なんとも筋の通らない話です。
1人の人が複数の会社(この場合A社にもB社にも)に常勤しているということがあり得ないからです。「A社の建設業部門の最高責任者として常勤しながら、B社の代表取締役として対外的にも対内的にもB社の業務執行の責任を果たせるか?」というと社会通念上かなり疑わしいです。
その場合には、A社の経営業務管理責任者候補のXさんには、B社の代表取締役を辞任して頂いて、A社の経営業務管理責任者一本に専念していただくことが必要になります。
<2つ目の方法>
仮にB社が運営実態のない登記簿謄本上だけの会社であるならば、B社の休眠届を提出したうえで、「B社が活動を停止していること」を証明することも考えられると思います。休眠届は、税務署や都税事務所に提出する書類です。もっとも、休眠届を提出するくらい営業実態のない会社であるならば、そもそも、B社は解散登記をしたほうが良いですね。「解散登記をしてB社を消滅させるのか?もしくはB社を消滅させないまでも、とりあえず休眠届の提出にとどめておくか?」どちらにしても、Xさん側の大きな決断が必要な方法です。
<3つ目の方法>
1つ目の方法や2つ目の方法と比べると、3つ目の方法はかなり現実的であると言えます。
3つ目の方法は、他社(B社)に代表取締役が複数名いる場合のやり方です。B社にXさん以外の代表取締役がもう1人いる場合はどうでしょう。B社に、Xさん、Yさんの2名の代表取締役がいるケースです。この場合、YさんがB社の常勤取締役であり、Xさんが非常勤取締役であれば、XさんがB社の代表取締役であることと、A社の経営業務管理責任者になることは、整合性が取れるように思います。
このように、B社にYさんという常勤の代表取締役がいる場合でかつ、XさんがB社の非常勤代表取締役であるならば、A社に常勤することと矛盾しないうえ、B社の代表取締役を辞任する必要も、B社を解散させる必要もありません。
但し、Xさんは、A社に常勤し、B社の非常勤なわけですから、健康保険は、A社で加入することが必要です。また、「役員報酬がB社のほうが多い」というようなことになれば、A社への名義貸しが疑われます。Xさんは、形式的にだけでなく、実体的にも、A社の経営業務管理責任者でなければなりません。
- 他社の代表取締役を辞任してもらう
- 他社の休眠届(もしくは解散登記)を出してもらう
という1と2の方法が取れれば、苦労はしません。Xさんには、A社の経営業務管理責任者に専念して頂ければ済むだけですから、話は簡単です。しかし、Xさん側の事情もあるわけですから、そう簡単に「B社の代表取締役を辞任したり」「B社を解散させる」ことは難しいかもしれません。そのような意味で、3の方法を取って、許可を取得することができるのであれば、3の方法を取りましょう。実際に弊所では、「3:他社の代表取締役に非常勤証明を出してもらう方法」で、建設業許可を取得したケースがあります。経営業務管理責任者が他社の代表取締役を兼任している場合、原則として建設業許可の取得はできません。しかし、上記の3つ目の方法で記載した「複数の代表取締役」を置く方法で、無事、建設業許可を取得することができたのです。
<3つ目の方法による許可取得事例>
B社に代表取締役であるXさんのほかに、もう1人代表取締役であるYさんがいました。そのYさんに「XさんのB社における非常勤証明書」を提出してもらいました。これにより、Xさんが、B社には非常勤、A社に常勤しているということを証明でき、B社の代表取締役という地位のまま、A社の経営業務管理責任者になることができました。
B社の役員構成 | |
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代表取締役Xさん | B社の非常勤代表取締役 |
代表取締役Yさん | B社の常勤代表取締役 |
このような場合には、XさんがB社の代表取締役であったとしても、B社にもう1人の代表取締役であるYさんがいて、そのYさんから「非常勤証明書」を取り付ければ、Xさんを経営業務管理責任者としたA社の建設業許可申請は認められるということになります。詳しくは下記リンクをクリックしてみてください。
さて、せっかく建設業許可を取得しようと、経営業務管理責任者を迎え入れたは良いものの、いざ申請する段階になって、「常勤性」に疑義が生じるというケースは、決して珍しくありません。実際に、都庁に申請しに行った段階で、「経営業務管理責任者が、ほかの会社の代表取締役を兼任しているので申請書類を受け付けることはできません」などど断られてしまった、というご相談を受けることもあります。
申請書類には、「経営業務管理責任者の略歴書」や経営業務管理責任者の経歴を証明するための「登記簿謄本」の添付が義務付けられています。そのため、XさんがA社ではなくB社(他社)の代表取締役を兼任していることは簡単に『バレて』しまうのです。
そうすると、XさんはA社に常勤しているのか?とういうことに対して、疑義が生じるわけです。
みなさんの中には、「経営業務管理責任者の要件を満たしていないから許可を取得することはできない」とあきらめてしまっている人はいませんか?確かに、このページで説明してきたことは、手引きを読んだだけで理解するのは難しく感じる部分も多く、一見すると不可能に思えるかもしれません。しかし、実際は、都庁や県庁と相談しながら手続きを進めることによって、許可取得の道が開ける可能性は十分にあります。
✅ 行政書士法人スマートサイドは、こうした❝難しいケース❞を大変得意としています ✅
どのような方法であれば建設業許可を取得できるのか?これまでの豊富な経験をもとに、最適な道筋を見つけ出します。特に「経営業務管理責任者の要件を、どうクリアすればよいのか?」といったご相談は、これまでも数多く対応してきました。
自社の場合は、どうなのか?という疑問を持たれた方は、ぜひ、事前予約制の有料相談をお申込みください。具体的な状況をお聞きした上で、御社の状況に則した最適な許可取得の可能性を一緒に探っていきたいと思います。
経営業務管理責任者が他社の代表取締役を兼ねているようなケースは、ぜひ、下記の問い合わせフォームからメールにてご連絡下さい。